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外国語TIPS

ネパール語を学ぶことが日本人にとって有利な2つの理由

作者からひとこと

ネパールの魅力に惹かれ、個人的なボランティアで8年間ほど渡航していました。人なつっこいネパール人の気質となぜか耳に心地よいネパール語が大好きです。辞書や参考書からは得られないこの国のことばの息吹を大切にしながら、日々ネパール語に対する理解を深めています。

ネパール語を目にしたことがある方であれば、初めはとても文字に見えなかったかもしれません。ネパールでは今でも人口の3割ほどの人たちが字を読めないようですが、そういう人たちにとって「黒い文字は水牛と同じ」という言い回しがあります。文字が水牛のような黒いかたまりにしか見えないということです。

この一見とても理解できそうにないネパール語の文字ですが、実はひらがなと共通点があります。それは表音文字であるという点です。つまり、ネパール語の文字表記にはきちんとしたルールがあって、それを理解すれば意味が分からなくても書かれているネパール語を発音することができます。文字の数は、母音文字と子音文字を合わせて50文字程度です。しかも、ネパール語には日本語のカタカナや漢字のような異なる文字体系がありません。言わば、ひらがなだけを覚えればよいという感覚です。どうですか?日本語と比べると、とても楽ですね!これは、ネパール語を学ぶことが日本人にとって有利な1つ目の理由です。

ただ、ネパール語には日本語にない、あるいは日本語で区別されない発音があります。たとえば、舌を持ち上げたり反らせたりする発音は日本語にありません。またネパール語には、LとRの発音や「ア」の発音でもはっきり言う場合と口をあまり開けずに言う場合の二つがあります。有気音と無気音も区別されます。それで、確かにネパール語を正しく発音するのは簡単ではないのですが、無理なことではありません。大切なのは繰り返し練習して習慣づけることです。決して、正しく発音できるようになるまでは話せないとは考えないでください。むしろ、失敗しなければ上達もしませんし、そんな会話もなかなか楽しいものです。

そして、たとえ発音で努力が必要だとしても、それ以上にネパール語を学ぶことが私たち日本人にとって有利だと言えるもう一つの理由があります。それは、ネパール語と日本語とでは基本的に語順が同じだという点です。英語のように日本語とは異なる文法に従って逐一語順を考える必要はありません。ネパール語の文章は日本語と同じように最初の単語から意味をつなげていけばほぼ理解することができますし、話す時にも日本語と同じ感覚で単語を並べていけばちゃんと意味が通じます。これは、本当に大きなメリットです!

それで、あなたもネパール語の文字を見ただけで決してしり込みしないでください。私たち日本人がネパール語を学ぶ上での利点を理解してレッスンしていくなら、きっとあなたもネパール語を話せるようになるでしょう。

                                         ネパール語の通訳・翻訳家・講師 高橋 伸生