韓国の地域特徴と方言
作者からひとこと
韓国文化・韓国語の魅力に触れ社会人になってから留学・ワーキングホリデーを行い、2年ほど在住。その際にTOPIK6級を取得しました。数十回を超える渡韓歴を持ち、現在は日本と韓国を行ったり来たりしながら大好きな韓国文化に触れています。現地では日本語教育や翻訳活動に従事し、現在はフリーランスとして日本語教育・翻訳活動を行っています。字幕翻訳についても修了済み。いつも頭の中は韓国の事でいっぱい。知れば知るほど韓国って面白い・素敵な国!と韓国沼にハマる日々を過ごしています。
韓国は京畿道(キョンギド)・江原道(カンウォンド)・忠清道(チュンチョンド)・慶尚道(キョンサンド)・全羅道(チョルラド)・済州(チェジュ)と6つの地方に分けられ、日本にも地域特徴があるように韓国も地方によって様々な特徴があります。そこで今回はそれぞれの地域の特徴や方言についてご紹介します。
【京畿道】
ソウルと仁川の周りを囲む地域のこと。北朝鮮との国境付近も含まれ、気候の差が激しいことでも有名です。京畿道は方言を使わず、街の雰囲気などから関東圏に似ていると言われているのですよ。
【江原道】
韓国の北東部に位置し、江陵などレジャーを楽しめる場所が多いことでも有名な地域。方言はほとんどなく、抑揚が少し平坦なことが挙げられます。
【忠清道】
韓国の真ん中あたりに位置し、大田などが含まれる地で穏やかな人が多いと言われています。忠清道は方言を使用するのですが、話す速度もゆっくりで穏やかな印象。また韓国語の敬語である「요(ヨ)体」を使用せず、「유(ユ)」に変化することも特徴です。
【慶尚道】
ソウルに次ぐ大都市として知られる釜山や大邱などがある地域。釜山は夏になるとビーチに人が殺到する大人気スポット「ヘウンデ」等を有しています。更に大邱は韓国で一番暑い場所としても知られおり「韓国のアフリカ」と呼ばれることもあるのですよ。
慶尚道の方言は細かく見ていくと釜山と大邱では違いがありますが、抑揚が激しいことが共通点です。また「요(ヨ)」が「나(ナ)」・「노(ノ)」に変化することが多いため標準語で「ご飯食べた?」は「밥 먹었어?(パプ モゴッソ?)」となりますが、慶尚道では「밥 뭇나?(パプ ムッナ?)」のようになります。
【全羅道】
韓国の南西部に位置し光州などが含まれる地域を指します。この地域も方言を使用するのですが語尾に「~잉(イン)」がつくことが多く、ゆっくり話すことが特徴です。
【済州】
韓国最南端の島であり、独自の文化を作り上げてきた場所。「韓国のハワイ」とも呼ばれ、韓国人がバカンスで訪れることも多い場所です。そんな済州は韓国人でも聞き取れない強い方言があることで有名。言葉自体が変化するので「他の言語では?」と言われることもあるのですよ。
ビジネスや開業など様々な目的で地方 を訪れることがあれば多様な方言を聞くことができます。その地域ならではの特徴を感じるのも良い経験でしょう。ぜひ自分の目・耳で確かめてみてくださいね。
韓国語ー日本語翻訳家 Mayuka